作品情報
書名:50歳からのごきげんひとり旅
著者:山脇りこ
出版社:だいわ文庫
ページ数:304ページ
このような方におすすめ
・おすすめ世代:50歳以上
・ひとり旅をしたことがない方、ひとり旅に苦手意識がある方
・自分の時間を充実させるために旅を楽しみたいと考えている方
・忙しい日常や煩わしい人間関係から離れたいと思っている方
・ひとり旅のプランニング方法や持ち物、実際の旅行中の過ごし方などを知りたい方
・旅先の美味しいものやおすすめのお店を知りたい方
内容紹介
人生後半の楽しみは一人旅で決まり!
50歳で一人旅をはじめ、 その楽しさの虜になった料理家が綴る旅エッセイ。準備の仕方、国内・海外のおすすめプラン、必ず行きたいお店情報など、一人旅を助けるノウハウが満載!
Amazon https://amzn.to/3C4V7y5
料理家の山脇りこさんの「50歳からのごきげんひとり旅」は、50歳以上の方が「ひとり旅」を楽しむための行き先の決め方、旅のファッション、荷作りのコツ、ホテルやレストラン選びのポイントなどを紹介されています。
山脇さんは相当な「びびり」なようで、かなり持ち物や準備に気を使っていらっしゃいます。
私は、かなり大雑把な人間なので「ここまでしなくても大丈夫では?」なんて思いましたが「なるほどそれは必要だよね」と思うこともありました。
「ひとり旅」をしたことがない人や苦手な方はこちらの本を読んで準備をして、旅慣れてきたら少しずつ自分には必要のないものは省くようにするもいいのかもしれません。
案外、人の旅の持ち物や旅のプランニング方法って知らないですよね。
参考になることがたくさんありました。
それから、山脇さんが「ひとり旅」にでるきっかけなる50代からの身体や心の変化など、共感することばかりです。
また、料理家の山脇さんがおススメする各地の美味しいものが紹介されています。
料理家さんがチョイスするお店だけあって、どこも気になるお店ばかりです。
50代からは意識的に「ごきげん貯金」
…とにかく意識してごきげんでいよう、なによりもごきげんを優先しよう、と決めました。
….
不機嫌になったり、鬱々としそうなことはしない。たとえ仕事でも家事でも、凹みそうなことはできるだけ避ける。そして、60代、70代に向けて、思い出したらごきげんになれる、ごきげ玉を貯金をしておこう、と。
50歳からのごぎげんひとり旅/山脇りこ
山脇さんも書かれていますが、50歳も近くなると白髪、シワ、たるみ、太る…みたくなくても容赦なくみせつけられる老化…
更年期、腰痛、四十?五十?肩、老眼、指が痛い、頭が痛い、だるい、体力・筋力の低下…身体にもいろいろ変化がでてきます。
そして、見た目や身体の変化もあり、ホルモンバランスの影響もあり気分が鬱々となりがち。。
それから、気分が落ち込む話題も多い。
親の介護こと、誰かが亡くなったとか、老後の不安とか…
なんだか楽しことがグッと減ったように感じるアラフィフ。。。・
「ごきげん」でいられないことが増えてきました。
不機嫌でいることは自分にも周りにも悪影響ですよね。
50代からは意識して「ごきげん」でいることが大切かもしれません。
自分や家族、周囲の人々のためにも体調や心の調子が悪い時、そして、思うように身体が動かなくなる日も来るわけで、その時のために思い出したらウキウキ、ワクワク、ニヤニヤしてしまうような気分があがる「ごきん」貯金をしておきたいですね。
50代からは「ひとり旅」で老化防止
「脳」も筋肉と同じで刺激がないと衰えるそうです。
その点、「ひとり旅」は脳をフルパワーで使います。
普段使っていない脳の回路を使う。
旅行のプランニングから、何を持っていくか、服装、予算、地図をみながら迷子になりながら行く新しい場所…
頼る人がいないから何が起きても自分でやれなければなりません。
考えることがたくさん。
そして、ワクワクもするしドキドキもします。
このワクワク・ドキドキも脳への刺激になります。
気心知れた人と話すのと、知らない人と話すのでは言葉のチョイスに頭を使います。
知らない人と話すのも脳の刺激になるそうです。
ひとり旅は脳に刺激がバシバシ。
同年代でも、新しいことに興味があったり、どんどんチャレンジをする人は若々しく見えます。
「見た目の若さ」は減ります。
ですが「若々しさ」は自分で作れます。
「ひとり旅」は脳にも若々しくいるためにもとてもよい刺激になります。
年齢をかさねると日々がいい意味でも悪い意味でもマンネリ化してきます。
同じ日常の繰り返しになりがち。
たまには、思い切って日常のマンネリ化を壊す意識が必要です。
それには、「ひとり旅」が一番ですね。
年齢による「ひとり旅」のハードル
旅は何歳になってもできると思います。
祖母は90歳を過ぎても旅行に行っていました。
ただし、家族は必ず一緒。
長くは歩けないので車いすに乗って旅行をしていました。
今の時代、車いすでも新幹線も飛行機も乗れます。
ですが、ひとり旅となるとどうでしょうか?
山脇さんは65歳ぐらいまでがひとり旅の適齢期とおっしゃっています。
私は20代の頃、国内外含め旅はほぼひとり旅でした。
その経験から言うと、年齢がいけばいくほど「ひとり旅」のハードルは高くなると思います。
特に海外旅行は、何かしらのトラブルが起きがち。
年齢を重ねるとトラブルに対しての瞬発力が悪くなります。
走って逃げるとか、不足の事態が起きた時の対処方法など、若さゆえ勢いとノリでなんとかなる、ってことにはならないと思います。
「ひとり海外旅行」なら65歳ぐらいまででしょうか。
何度も行ったことがある場所なら海外でももう少し年齢を重ねても「ひとり旅」できるかもしれません。
国内旅行ならもう少し年齢をかさねてもひとり旅はできると思います。
でも、旅慣れていないと難しいかもしれません。
70歳になってからいきなり「ひとり旅」は難しいかもしれません。
年齢をかさねると新しいことにチャレンジする、ということにハードル高くなってしまうそうです。
脳の働きも問題もあるし、肉体的な問題もあるのでしょう。
まだ「ひとり旅」をしたことがない方は脳も体も元気なうちにチャレンジしておくといいのかもしれません。
50代からは気を使わない、時間の節約ができる「ひとり旅」がおススメ
そしてこの歳になると、群れることにやや疲れていませんか?
50歳からのごぎげんひとり旅/山脇りこ
激しく共感です。
友達と行く旅も家族と行く旅も楽しい。
でも、どんな仲の良い友達でも家族でも、やはり気は使います。
50歳ともなれば周囲とうまくやる術を学んでいるので、言いたいことを我慢したり、自分の意見をそっと心の引き出しにしまうこともありますよね。
どうしても、みんなとうまくやることを考えてしまいます。
それが、決して悪いことではありません。
友達同士の平和、家族との平和はあなたのおかで守られているのですから。
でも、やはり疲れます。
肉体的な疲労もですが、精神的な疲労の方が余計にぐったりしませんか?
「ひとり旅」はその点、一緒にいる人に気を使わなくてもいい気楽さが最高です。
自分の好きなように、自分の行きたいところ、みたいもの、食べたいものすべて自由にできます。
普段から全方向に気を使っている世代。
たまには気を使わない「ひとり旅」は心の休憩になります。
友人と旅をするとなると、楽しいけどまぁまぁ大変でもあります。
平日がいい人、週末がいい人、ばらばら。家族構成も違うし、経済状況も違うので、期間も、行先も調整が難しい。
50歳からのごぎげんひとり旅/山脇りこ
ぶっちゃけ、これもありますね。
若い頃は友達とも経済状況は似たり寄ったり。
彼氏はいても結婚していなかったり、結婚していても子供がまだいなかったりで、お互いあまり深く考えず物事が決まっていた気がします。
でも、50歳ともなると色々と差がでてきてしまいます。
独身、子なし共働き世帯、子なし専業主婦世帯、子供もがいる人、シングルマザー、家のローンの有無…等々。それぞれ状況が変わり、経済状況もだいぶ変わってきました。
口には出さないものの、なんとなくお財布事情の差があることはわかります。
経済状況による旅の違いというのは残念ながらあります。
親の介護や孫の世話をしている人もいたり、旅行の調整が難しい世代だと思います。
それから、50歳も過ぎると自分の好みや価値観が確立し、好き嫌いもはっきりしてきます。
全員が全員、同じものが良いと感じるとは限りません。
50歳からの旅は「ひとり」が一番気を使わず、手っ取り早く物事が決まるので時間の節約にもなります。
50代からは旅のマイ・ルールを作る
山脇さんは「ひとり旅」のルールを作られています。
疲れたら休むとか、公共交通機関を使う、とかシンプルなことですがマイ・ルールは必要です。
現地で事故や病気になったら家族にも迷惑をかけます。
二度と「ひとり旅」に行かせてもらえなくなるかもしれません。
旅のマイ・ルール作りをして自分も家族も安心・安全な楽しい「ひとり旅」をしたいですね。
「ひとり旅」のハードルは下がっている
コミュ障の私は独身の頃から「ひとり旅」派でした。
結婚後は夫と旅することほとんどでしたが、猫と暮らすようになってから「ひとり旅」に戻りました。
我が家の猫は神経質でペットホテルに預けたり、シッターさんにお願いすると必ず体調不良になります。
帰宅後の猫の心配があるので夫と話あい、猫がいる間はふたりで旅することは諦めました。
夫は元々、国内外に出張することが多いので、猫と一緒にいたい派なので、夫には猫と留守番をお願いしています。
以前は、ひとりだと割高になったり、あまりいい顔をされませんでした。
コロナによって「おひとり様」が歓迎されるようになった気がします。
コロナで夫がリモートワークになり、毎日、夫と二人でいると仲が良くてもお互い息がつまることがありました。
そこで、緊急事態宣言が解除になると国内限定ですが「ひとり旅」にでかけていました。
おひとり様だと旅館でも部屋食ができなかったりしたのですが、コロナ禍でひとりでも部屋食になったりとゆっくり部屋で食事を楽しむこともできました。
おひとり様プランやおひとり様でも割高にならないプランも増えたと思います。
大人数で大騒ぎして長々居座る団体様より、ひとりで静かに食べ、さっさと退席するおひとり様が歓迎されるようになった気がします。
こんなこともありました。
ちょっと敷居の高い天ぷら屋さんに夫と記念日に行ったら、若いお嬢さんが一人でカウンターで料理を堪能していました。
いい歳したおじさん、おばさんなのにカウンターはいまだに緊張します。
ですが、若いお嬢さんが一人ですごいなぁ、と思ったのですが、それぐらいおひとり様のハードルは下がっているのだと思います。
一人だと迷子になったりすることも不安になりますが、今はGoogle様に連れて行ってもらえます。
ひとりではハードルの高いレストランも口コミをみたりすることでお店の雰囲気がわかり判断の一つになります。
Twitterなどでひとりでも大丈夫なお店か聞くなんてこともできます。
海外も言葉の壁があり不安になりますが、翻訳アプリや翻訳マシンも充実してきました。
一昔前の「ひとり旅」と今の「ひとり旅」を比べると、断然、今の「ひとり旅」の方がハードルが下がっています。
「今」が「ひとり旅」にでるチャンスかもしれません。
まとめ
「ひとり」で行くか、誰かと行くか、最終的な決定はあなた自身が心地よいと感じる方法を選択すればよいと思います。
旅は人生を豊かにする素晴らしい経験です。
自分自身が心から楽しめる形態を選んで、素晴らしい旅をお楽しみください。
コメント